ニートの人は正社員になれないと感じていませんか?
その考え、実は間違っています。
多くの企業が経歴よりも人物重視で採用していたり、人手不足の業種や中途採用を強化している企業も増えていたりするからです。
実際にニートから正社員になった人もたくさんいます。
今回は、ニートでも正社員になれる5つの理由や、正社員に受かるための5つの方法、そのために必要な4つの準備、ニートでも受かりやすい職種6選などを解説します。
ニートが正社員に受からないは嘘!5つの理由
ニートだからといって、正社員になれないわけではありません。
まずは、ニートでも正社員になれる5つの大きな理由をお伝えします。
実際に正社員になった人がいるから
労働政策研究・研修機構の資料(*1)を見ると、ニートから正社員になった人がある程度いることがわかります。
以下がその資料で、1年前はニートやフリーターだった人が正社員になった割合です。
男性 | 女性 | |
15~19歳 | 16.1% | 16.4% |
20~24歳 | 20.6% | 22.7% |
25~29歳 | 22.0% | 18.3% |
30~34歳 | 12.5% | 10.7% |
15~34歳計 | 18.3% | 13.6% |
*1 出典:労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③」
年代によって多少の違いはあるものの、男性は平均18.3%、女性は同13.6%の人が正社員になっています。
実際に正社員になった人がいるとわかると、説得力があるよね。
経歴だけが重視される訳ではないから
企業が正社員の採用を考えるときは、経歴だけを参考にするわけではありません。
厚生労働省の資料(*2)には、企業が正社員(中途採用)を採用するときに重視した点が記載されています。
これによると「学歴・経歴」よりも、「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」や「コミュニケーション能力」を重視している企業が多くなっています。
そのため、意欲やコミュニケーション能力を磨けば、たとえニートとして過ごした期間があっても、正社員になれる可能性があるといえます。
*2 出典:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況」
人手不足の業種がたくさんあるから
日本の多くの業種で人手不足が深刻になっていることも、ニートの人が正社員になりやすい理由の一つです。
実際に有効求人倍率が高い業種が増えており、これは求人に対して求職者が少ないことを表しています。
例えば、有効求人倍率が2倍なら、一人の求職者に対して求人は2つあることになります。
厚生労働省の統計(*3)から、有効求人倍率が高い業種をいくつかまとめました。
業種 | 有効求人倍率 | |
1 | 建設躯体工事業 | 9.81倍 |
2 | 土木作業 | 6.25倍 |
3 | 建築・土木・測量技術業 | 5.48倍 |
4 | 建設躯体工事以外の建設業 | 4.76倍 |
5 | 採掘業 | 4.37倍 |
6 | 機械整備・修理業 | 4.22倍 |
7 | 介護サービス業 | 3.88倍 |
*3 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和5年7月分)について」
中途採用を強化している企業が多いから
厚生労働省の調査(*4)によると、日本の企業の8割以上が人手不足を緩和するための対策を実施しており、中途採用を強化している企業の割合は67.2%です。
また、新規の人材獲得が困難と感じる企業が69.4%に上ることも明らかになっています。
つまり、それだけ人手不足が深刻化しているのです。
企業にとっては大きな課題といえますが、ニートの人にとっては中途採用を強化している現在の企業環境はチャンスです。
正社員としての採用の可能性が高まっているため、積極的にチャレンジしてみる価値があります。
*4 出典:厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析」
ニート向きの転職エージェントがあるから
人手不足の影響で、多くの転職エージェントがニートや未経験者を歓迎する企業の求人を紹介しています。
転職エージェントは、履歴書の書き方や面接対策など、ニートの就職活動を全面的にサポートしてくれるよ。
そのような転職エージェントの一つが、第二新卒エージェントneoです。
職務経験なしの就職・転職支援実績が1万件を突破しているため、まさにニートの人向きの転職エージェントといえます。
転職エージェントで適切なサポートを受ければ、ニートであっても正社員としての道が開けるのです。
ニートのままでいる4つのリスク
ニートのままでいると、どのような問題が起きるのでしょうか。
ニート生活には次の4つのリスクが潜んでいます。
収入がなくなる
ニートの生活は、一見リラックスしているように見えるかもしれません。しかし、長くニートのままでいると、お金の問題が大きくなってきます。
当然のことですが、働いていないと収入を得られません。
収入がなければ生活のためのお金や、友達との遊びのお金、趣味のお金など、生活に必要なお金が手に入りません。
お金がないと生活が厳しくなり、将来の夢や希望も持ちにくくなります。
ニートのままではお金の問題が大きなリスクとなるため、早めに就職活動を始め、安定した収入を得ることが大切です。
社会的な信用を得られなくなる
ニートの生活は、自分のペースで過ごせるメリットがあります。その一方で、長く働いていないと、社会的な信用が低くなりがちです。
社会的な信用は、収入の安定性と密接に関係しています。働いていると、定期的な収入があり、生活が安定します。安定した生活は、人々からの信用を高める要因の一つです。
したがって、信用を保つためには働くことが重要です。
ニートから抜け出せなくなる
ニートとしての日々は、一時的に忙しさから解放されますが、その期間が長くなると、社会復帰のハードルが上がってきます。
長い間、仕事をしていないと、新しい環境に適応するのが難しくなります。人とのコミュニケーションが苦手になることもあるでしょう。
自分のスキルや経験が古くなってしまって、自信を失うことも。
健康的な生活リズムを保つのも大変になり、体調を崩しやすくなるかもしれません。このような状態が続くと、新しい仕事や学びにチャレンジする気持ちが減っていきます。
そのため、ニートの期間が長くなるほど、再び働くことが困難になるのです。
早めのアクションが、より良い未来を作るカギとなります。
行動できなくなる
収入がない生活は、日常の楽しみや新しい経験をするチャンスを遠ざけてしまいます。お金がないと、友人との食事や旅行など、楽しい時間を過ごすのが難しくなりますよね。
さらに、社会的な信用も得られなくなると、新しい仕事や住居を探す際のハードルが上がります。
このような状態が続くと、自分の未来に対する希望や夢を見失うことも考えられます。
よって、行動する気力や勇気が失われる前に、新しい未来を切り開くためのサポートや情報を探すことが大切です。
正社員に受からないニートの4つの特徴
正社員になれないニートの人には、どんな特徴があるのでしょうか。考えられるのは以下の4点です。
仕事に対して間違った思い込みがある
正社員に受からないニートの人は、仕事に対する間違った思い込みが障害になっていることがあります。
例えば「正社員の仕事は毎日遅くまで働かないといけない」「自分には資格がないから受からない」などです。
しかし、実際には多くの企業が労働時間のバランスを重視しており、資格がなくても採用されるケースはたくさんあります。
時には、自分の考え方や視点を変えることが必要です。
他人のせいにしている
正社員になるためには、自分の行動や考え方を見直すことも大切です。
特に、失敗や困難な状況を他人のせいにする「他責思考」は、自分の成長を止めてしまいます。
もし面接で不採用になったときは「面接官が厳しかったから」と考えるのではなく、「自分のアピールが足りなかったのかも」と反省することがポイントです。
自分の責任を受け入れ、次にいかすことで、正社員としての道が開けるかもしれません。
自分に自信がない
自分に自信を持つことは、面接時の印象を大きく左右します。自信がないと、自分の意見や考えをしっかりと伝えられません。
面接官が「あなたの強みは何ですか?」と質問したとき、自信を持って「私の強みは〇〇です」と答えられれば、良い印象を与えられます。
逆に、答えるのにためらったり、自分の強みを伝えるのが難しかったりすると、面接官を不安にさせてしまうかもしれません。
自分を信じることは、成功への第一歩です。
行動していない
考えることは大切ですが、行動に移さなければ変わりません。
面接の準備や履歴書の作成、求人情報のチェックなど、具体的な行動が求められます。
行動しないと、チャンスは自分から遠ざかってしまいます。また、行動することで初めて分かることもたくさんあります。
失敗を恐れず、一歩踏み出す勇気が大切です。行動することで、未来はきっと開かれるはずです。
ニートが正社員に受かるための5つの方法
正社員を目指す方法は、一つではありません。
ここからは、ニートの人が正社員に受かるための5つの方法を紹介します。
アルバイトから始める
ニートの人が正社員になるための方法の一つとして、アルバイトからのスタートが考えられます。
アルバイトから始めるメリットとデメリットは次の通りです。
メリット
- 実績を積むことで正社員としての道が開ける
- 多くの企業ではアルバイトから正社員への登用制度がある
- 自分の適性や興味を見つけられる
デメリット
- アルバイトの給与は正社員に比べて低い場合が多い
- 福利厚生や待遇が正社員と比べて劣ることがある
- 正社員登用のチャンスが限られている場合もある
派遣社員から正社員を目指す
派遣社員とは、人材派遣会社と契約を結び、別の会社で仕事をする人のことです。
派遣社員から正社員を目指す人は、以下のようなメリット・デメリットを考慮する必要があります。
メリット
- 安定した収入が得られる
- 採用されやすい
- 基本的に転勤がない
デメリット
- 長期雇用は難しい
- 責任のある業務を任されにくい
- 福利厚生の適用範囲が限定的
期間工から正社員を目指す
期間工も契約社員と同様に、正社員へのキャリアアップを目指せます。
期間工とは、自動車工場などで一定期間だけ働く仕事です。
メリット
- 大手メーカーでの実務経験が採用試験や面接でのアピールポイントになる
- 企業が直接雇用するから給与が高い傾向にある
- 手当が充実している
デメリット
- 雇用の安定性が低い
- シフト制の場合は生活リズムが不規則になりがち
- 単調な作業が多い
トライアル雇用を活用する
トライアル雇用とは、一定の期間、試しに雇ってみる制度です。
35歳未満の経験が少ない人や、長期のブランクがある人、障がい者などが対象です。
だからニートの人に向いている制度といえるね。
メリット
- 長期のブランクや経験不足を気にせずに就職活動を始められる
- トライアル期間中に仕事内容や職場環境が自分に合っているか確認できる
- トライアル雇用助成金の支援を受ける企業が多いため採用のチャンスが増える
デメリット
- 本採用されない場合もある
- 長期的な安定を求める人には向いていない
- 一度トライアル雇用を経験すると次の就職活動での評価が変わる恐れがある
ニートの就職に強い転職エージェントを利用する
転職エージェントは、求職者と企業の間に立って就職をサポートするサービスです。
専任のアドバイザーが一人ひとりの転職活動を手厚くサポートし、求職者の悩みや価値観を理解した上で、最適な求人を紹介してくれます。
メリット
- 無料で利用できる
- プロの視点で自分に合った求人を紹介してもらえる
- 提出書類の添削や面接対策などのサポートを受けられる
- 入社日や条件の交渉を代行してくれる
デメリット
- 求人探しの自由度が低くなることがある
- アドバイザーとの相性が合わない場合がある
ニートが正社員に受かるために必要な4つの準備
正社員に受かるのは簡単ではありませんが、適切な準備でチャンスは広がります。
次は、ニートの人が就職活動を成功させるために必要な4つの準備をお伝えします。
生活リズムを整える
ニートとして過ごしていると、正社員としての生活が難しくなります。生活リズムが乱れるためです。
ニート生活は昼夜逆転しやすいよね。
夜更かしは朝の活動を制限し、社会人の生活に合わせるのが困難になります。
しかし、早寝早起きや適度な運動で、生活リズムは整えられます。社会人としてスムーズに生活するための準備を始めましょう。
身だしなみを整える
ニートの人が正社員としての仕事を得るためには、第一印象がとくに大切です。清潔感のある身だしなみは社会人としての基本のため、乱れがちなニートの人は注意してください。
例えば、髪型や服装を整え昼間に外出することで、人目に慣れることは自信を持つためにも重要です。
正社員を目指すニートの人には、身だしなみに気を付ける機会を増やすことをおすすめします。
人と会話する機会を増やす
ニート生活では人と話す回数が少なくなり、会話が苦手になることがあります。長い間、社会との接触が少ないと、コミュニケーション能力が低下してしまうからです。
家族との会話を増やす、転職エージェントに登録してキャリアアドバイザーとの面談を経験するなど、日常生活の中で意識的に会話の機会を増やすことが大切です。
日常生活での小さな会話から始め、徐々に人とのコミュニケーションの機会を増やしていくことで、社会人としての能力を取り戻しましょう。
就職後にどうなりたいかを考える
正社員になるためには、自分が将来どうなりたいかを明確にすることが大切です。目標がはっきりしていると、面接時に自分の意志や夢を伝えやすくなり、企業からその熱意が評価されやすくなるためです。
そのためには、5年後にはリーダーとしてチームを引っ張る存在になりたい、10年後には専門家として認められるようになりたいなど、具体的なビジョンを持つことが求められます。
自分のキャリアをしっかりと描き、それをもとに就職活動を進めて、良い結果を手に入れよう!
ニートでも正社員に受かりやすい職種6選
正社員を目指すニートの人が、特に受かりやすいと考えられる職種があります。
以下で、その職種を6つ紹介します。
警備員
ニートの人が正社員を目指す際、警備員はおすすめの職種の一つです。警備員の仕事は、特別な資格や経験が不要で、初めての仕事としても始めやすいのが特徴です。
生活リズムを整えられて、人とのコミュニケーションの機会も増えます。建築現場やイベント会場で人の出入りを管理したり夜間の施設を見回ったりするなど、多岐にわたる業務があります。
営業職
営業職は、ニートからの再スタートに向いています。多くの企業が未経験者を歓迎し、研修やサポート体制も整っているからです
。営業の仕事内容には、新商品の紹介や顧客との関係構築など、さまざまなものがあります。
また仕事を通じて、コミュニケーション能力や人間関係構築のスキルが向上します。これらのスキルは、将来的にさまざまな職種で役立つため、キャリアアップのチャンスが広がるのも特徴です。
自分を変えたいと思っているニートの人には、営業職がおすすめです。
介護職
日本は高齢者が増えているため、介護職の需要は高まっています。そのため、経験や資格がないニートの人でも、介護の現場で働くチャンスが増えています。
主な仕事内容は、介護施設やデイサービスでのサポート、食事や入浴の手伝い、レクリエーションの企画などです。初めての人でも、先輩のサポートを受けながら、少しずつ仕事を覚えられます。
介護職は、人の役に立ちたいという気持ちがあれば、誰でも始められる仕事です。
ITエンジニア
ITエンジニアは、コンピュータやスマートフォンのプログラムを作る仕事です。IT技術は着々と進化しているため、ITエンジニアに対する需要は増えています。
実は、ITの知識がない初心者でも、研修を受けて仕事を始められます。先輩からの指導を受けながら、少しずつ技術を身につけられるので安心です。
ITエンジニアは、未経験からでもチャレンジしやすい職種といえます。
ドライバー
ドライバーの仕事は、特別な学歴や経験がなくても始めやすいのが魅力です。運転が好きな人や、新しい場所を訪れるのが好きな人に向いています。
また、しっかりとした運転技術を身につけることで、さまざまなドライバー資格も取得できます。資格を持っていると、さらに仕事のチャンスが増え、収入もアップする可能性があります。
ドライバーとしての経験は、将来的にも役立つスキルとなるでしょう。
工場作業員
工場作業員は、資格や経験が不要で始められるので、多くの人が新しいキャリアとして選んでいます。
工場の中では、チームでの作業が多いため、協力しながら仕事を進めることが求められます。
また、安全に作業するための研修もしっかりと受けられるので、ニートの人もチャレンジしやすい職種です。
ニートが正社員に受かるための面接対策
面接では、過去の経験や背景を正しく伝えることが大切です。
次の2点に注意しながら、自分のストーリーをきちんと伝えましょう。
ニートになった理由をはっきり伝える
ニートになった理由を正直に伝えることは、就職活動においてとても大切です。
過去の経験や困難を乗り越える力を持っていることを、アピールするチャンスになるためです。
家族の事情や健康上の問題など、ニートになる理由には様々なものがありますが、どのように前向きに取り組んできたのかを伝えることがポイントです。
明確に伝えることで、企業側もあなたの状況や考えを理解しやすくなって、それが信頼関係を築く第一歩になります。
ニート期間にやっていたことをアピールする
ニート期間中に取り組んでいたことがあれば、それは就職活動で活かすべきあなたの強みです。
例えば、自宅での勉強やオンラインコースでの学び、ボランティア活動など、日常の中での取り組みをアピールポイントとして伝えましょう。
また、家庭の事情や健康上の問題で外に出られなかった場合でも、その間にどのような自己啓発をしてきたのかを明確に伝えることが重要です。
そうすれば、積極性や前向きな姿勢を企業にアピールできます!
ニートが正社員に受からないことに関してよくある質問
最後に、ニートの人が正社員に受かりたいと思ったときに、疑問に感じやすい内容をまとめました。
ニートからいきなり正社員になるのは難しくない?
たしかに簡単ではありませんが、ニートから正社員になった人は実際にいます。正社員に受かるための5つの方法や、4つの準備を試してみましょう!
何から手を付ければ良いかわからない…
ニートから正社員を目指すのは大変ですが、転職エージェントの力を借りると、道が開けます。
何から始めれば良いかわからない人は、転職エージェントへの登録からやってみましょう。
中卒や高卒のニートでも正社員に受かる?
中卒や高卒のニートでも、正社員になる夢は叶います。
そのためには、ニートの就職に強い転職エージェントを利用することが大きな助けになります。
まとめ
ニートが正社員に受からないというのは嘘です。実際に正社員になった人がいたり、人手不足の業種が増えていたりするためです。
しかし、ニートのままでは収入が減ったり、社会的な信用が得られなくなったりするリスクが高まります。
正社員を目指す場合は、アルバイトや派遣からスタートし、段階的に正社員を目指す方法などがおすすめです。また、面接では、ニート時代の経験をアピールすることがポイントです。
そして、生活リズムや身だしなみを整えるなどの準備も忘れないようにしましょう。