ニートの皆さん、将来の見通しやお金、人間関係などで不安を感じていませんか?
その不安を解消するためには、自分の現状を整理し、社会と少しつながってみることが大切です。
そして、働くときはアルバイトから始めたり、苦手な職種は避けたりすることが継続のポイントです。
今回は、ニートの人が不安になる5つの理由、不安を解消する2つの方法、向いている仕事5選を紹介します。
ニートが不安になる5つの理由
ニートの人が不安を抱く主な理由は、次の5つです。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
将来が見通せないから
ニート状態にある人の多くは、将来に対する明確なビジョンが描けません。
これにより、不安を感じやすくなります。
厚生労働省の調査(*1)によれば、ニートの人は「将来に希望がもてない」ことが、意識面の特徴のひとつだとされています。
将来に希望がもてなければ、次の一歩は踏み出しにくくなります。
そのため、将来が見通せない状況は、ニートが抱く不安の大きな要因です。
*1 出典:厚生労働省「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究 報告書」
年齢とともに就職しにくくなるから
一般的に、年齢が上がるにつれて就職は難しくなるため、このこともニートの人が不安になる理由です。
ずっと仕事をしていた人でも、年齢を重ねると再就職のハードルは上がるため、経験面で劣るニートの人の就職の難しさは簡単に想像できます。
もし高い能力を持っていたとしても、すでにキャリアを築いている人の方が優遇されるでしょう。
ニートの人にとっての就職は、不安の種といえます。
お金がないから
生活費が不足している状況も、ニートの人が不安を感じる理由になります。
安定した収入源がないニートの人は、好きなことができないだけでなく、日常生活を送るのにも苦労しがちです。
ちなみに、ニートの人の1カ月あたりにかかる生活費の平均は、約15~16万円とされています。
ある程度の貯蓄があれば当面の生活費は何とかなるものの、無ければ親などに頼らなければならず、気持ちの面での負担は大きくなります。
周囲との差を感じるから
ニートの人は周囲と自分の生活の差を感じることで、不安を抱くこともあります。
バリバリ働いていたり、結婚して家庭を築いたりしている同世代の友人・知人を見れば、孤立感や劣等感にもつながります。
また、自分だけが働けない現状に、焦りを感じることもあるでしょう。
親しい友人などとの差を感じれば、今の自分の状況を話しにくくもなるため、不安はより大きくなってしまうことも考えられます。
適切な人間関係を築けなくなるから
ニートの人は社会とのつながりが希薄になり、適切な人間関係を築くことが難しくなることでも、不安を感じる場合があります。
ニートの人は、人間関係に苦手意識を持つ場合が少なくありません。
厚生労働省の調査では、「人に話すのが不得意」と答えたニートの人の割合が64.4%(*2)だったことからも、その様子がうかがえます。
日常生活を送る上で人との関わりは避けられないため、問題解決にはニート状態にある本人の努力だけでなく、社会全体での理解と協力も必要です。
*2 出典:厚生労働省「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究 報告書」
ニートの不安を解消する2つの方法
不安を抱えているニートの人は、その気持ちにどう対処すれば良いのでしょうか?
ニートの人が不安な気持ちを解消する方法には、次の2つが挙げられます。
現状を整理する
自分が何に困っているのか、何が不安なのかを明確にすることが、不安解決への第一歩となります。
不安な気持ちはストレスにつながる場合もあるため、まずは現状を整理してみましょう。
現状を整理するときは、次のことをチェックしてみてください。
- 不安なことや困っていることをリストアップする
- 何が原因でニートになったのか考えてみる
- 生活習慣に問題がないかも振り返る
自分の現状を整理することで、問題の本質を理解し、不安を減らせる可能性が高まります。
社会と少しつながってみる
次に、社会と少しつながることも重要です。
ニートの人は社会とのつながりが薄く、孤立感を感じてしまいやすいためです。
人とのつながりは、人間の心の健康に大きな影響を与える要素のひとつなので、不安解消に役立つ場合があります。
今はインターネットが発達しているため、最初から直接人と会うのが難しければ、SNSなどを活用してみるのもおすすめです。
X(旧Twitter)やInstagramなどは顔を合わせる必要もないので、ニートの人でもコミュニケーションを取りやすい手段です。
そこから活動の幅を広げられれば、自己肯定感も高まり、不安を軽減できるようになるでしょう。
不安を抱えるニートが働く3つの方法
大きな不安を感じているニートの人が、いきなり他の人と同じような仕事に就くのはおすすめできません。
そこで、ニートの人が働くための3つの方法を紹介します。
まずはアルバイトをしてみる
ニートの人が働こうと思ったら、まずはアルバイトから始めてみるのがおすすめです。
アルバイトなら短期のものもあるため、取り組むハードルはグッと低くなります。
アルバイトを探すときは、自分の興味がある分野や、時間的に柔軟なものを探してみるのがひとつの方法です。
アルバイトによって就労経験を積めば、働く自信もつけられます。
苦手な職種は避ける
ニートの人が働く際は、苦手な職種は避けるのが無難です。
しばらく働いていない・または働いた経験のない人が、苦手な職種を選んでしまうと、続けるのが一気に難しくなるためです。
例えば、人前が苦手な人は、一人で黙々と作業ができる倉庫作業やデータ入力などを選ぶと、仕事を続けやすくなります。
苦手な職種を避け、自分の得意分野を活かすことで、仕事を継続できる可能性は高まります。
人材不足の職種を選ぶ
人材不足の職種を選ぶことも、ニートが働くひとつの方法です。
人材不足の職種は求人倍率が高く、未経験者でも採用されやすいためです。
特に介護やIT、物流などは、今後も人材不足が続くと見込まれています。
ニートの人にとっては、仕事に就くこと自体が大変なため、その業界の需要と供給のバランスを見て判断することも大切です。
不安を抱えるニートに向いている仕事5選
不安を感じているニートの人にも、向いている仕事はあります。
自分のペースで働きやすい仕事を5つお伝えします。
在宅ワーク
在宅ワークは、自宅で仕事ができるため、ストレスがかかりにくい状態で働けます。
なお、厚生労働省が実施した調査では、在宅ワーク(テレワーク)で感じたメリットを尋ねる項目があり、「ストレスが軽減される」が37.5%(*3)で2番目に多い結果でした。
代表的な在宅ワークは次の2つです。
それぞれの概要を解説します。
*3 出典:厚生労働省「テレワークを巡る現状について」
Webライター
Webライターは、記事作成やブログ投稿など、さまざまなテーマの文章を書く仕事です。
インターネットの普及により、Webライターの需要は増加しているため、自宅にいながら会社員以上の収入を得られる可能性もあります。
文章を書くのがよほど苦手でなければ、自宅でできるWebライターは、不安を抱えるニートにおすすめの仕事です。
ちなみに僕は、在宅でWebライターを始めて6年目になります!
文字起こし
文字起こしは、音声データを文章に変換する仕事です。会議やインタビューなどの録音データを聞いて、パソコンでテキスト化します。
「えー」や「あー」などの不要な部分のケバ取りや、自然な文章にする整文が作業内容に含まれる場合もあります。
Webライターと同じように、ほとんど人と会わずに済むため、人間関係が苦手なニートの人に向いている仕事です。
人との接触が少ない仕事
在宅ワークでなくても、人との接触が少ない仕事はあります。
人間関係のストレスが原因で働けないと感じている人にとって、ひとりで働ける仕事は心地よいものです。
人との接触が少ない仕事には、以下の3つが挙げられます。
ひとつずつ見ていきましょう。
警備員
警備員は、ニートの人が再就職しやすい職業のひとつとされています。
建築現場やイベント会場での安全確保が主な仕事内容です。
ひとりで黙々と仕事ができる警備員は、不安を抱えるニートの人に向いています。
ドライバー
配送業界では人手不足が続いており、ドライバーはニートの人もチャレンジしやすい仕事です。
国土交通省の調査によると、約6割(*4)の企業はトラックドライバーが不足していると感じています。
ドライバーが不足していると感じる企業は増加傾向にあるため、不安を抱えるニートの人にも扉は開かれているといえます。
*4 出典:国土交通省「物流を取り巻く現状について」
清掃員
建物や公共の場の掃除などを担う清掃員も、人との接触が少なく済む仕事のひとつです。
年齢不問、未経験可の求人が多いため、就労経験の少ないニートの人におすすめです。
アルバイトや契約社員、正社員など、さまざまな雇用形態があるため、そのときの自分に合わせて働き方を選べるのも特徴です。
まとめ
ニートの人達が不安を感じる理由には、将来の見通しやお金の問題、人間関係などが挙げられます。
この不安を解消するためには、まず自分の現状を整理し、社会と少しつながることが大切です。
また、ニート状態の人でもWebライターや警備員など、人との接触が少ない仕事なら、継続しやすいと考えられます。
不安を抱えているニートの人は、この機会に小さな一歩から始めてみましょう。