労働者派遣法が改正されたため、ニートの人が日雇い派遣で働くのは難しいかもしれません。
例外業務や例外ケースもあるものの、ニートの人には単発バイトの方がおすすめです。
自宅での単発バイトなら、働く経験を積み上げやすいためです。
今回は、ニートが日雇い派遣をできない理由、日雇い派遣の例外業務や例外ケース、ニートにおすすめの5つの単発バイトなどを紹介します。
日雇い派遣とは
日雇い派遣とは、派遣された企業で1日や数日程度だけ、仕事をするシステムです。
派遣会社が、仕事を探している人と企業を結びつけます。働いた日にお金をもらえるケースもあります。
日雇い派遣は働く期間が短いため、ニートの人もチャレンジしやすいのが特徴です。
また、ニートやフリーターなどの就職が難しい人にとっては、収入を得るための有効な方法のひとつといえます。
ただし、雇用が不安定で、仕事内容が単純というデメリットも持ち合わせています。
ニートが日雇い派遣をできない理由
日雇い派遣は、2012年10月の労働者派遣法の改正により、原則禁止となりました。
労働者保護の観点に欠けるケースが多く見られたことが主な理由です。
ただし、これは派遣会社との雇用契約期間が30日以内となっている場合が対象です。雇用契約期間が31日以上の場合は、日雇い派遣には該当しません。
ニートでも日雇い派遣ができる場合もある
日雇い派遣は原則禁止になったとお伝えしましたが、例外となる業務やケースがあります。
日雇い派遣の例外業務
以下のような業務は、日雇い派遣の例外業務として認められています。
つまり、これらの業務なら日雇い派遣として働けます。
- ソフトウェア開発
- 機械設計
- 事務用機器操作
- 通訳、翻訳、速記
- 秘書
- ファイリング
- 調査
- 財務処理
- 取引文書作成
- デモンストレーション
- 添乗
- 受付
- 案内
- 研究開発
- 事業の実施体制の企画、立案
- 書籍等の制作
- 編集
- 広告デザイン
- OAインストラクション
- セールスエンジニアの営業、金融商品の営業
日雇い派遣の例外ケース
下記に当てはまる人は例外ケースに該当するため、日雇い派遣として仕事ができます。
- 60歳以上
- 昼間学生(雇用保険が適用外の学生)
- 年収が500万円以上
- 世帯収入が500万円以上
ニートがやるなら単発バイト
日雇い派遣を働き方の選択肢として考えていた場合、原則禁止になったことは残念に感じるかもしれません。
しかし、単発バイトなら問題ありません。
単発バイトは、派遣会社と雇用契約を結ぶ日雇い派遣とは異なり、勤務先と直接契約して働く形態だからです。
つまり、単発バイトは日雇い派遣とは別物なのです。
そのため、ニートの人にとって単発バイトは、就職活動の第一歩として、また収入を得るための手段として有効な方法のひとつといえます。
単発バイトが向いているニートの特徴
次の特徴に当てはまるニートの人には、単発バイトが向いています。
- 社会復帰をしたい
- 自分のペースで働きたい
- 様々な仕事を試してみたい
- 長期間のコミットが難しい
単発バイトは通常のアルバイトと比べて期間が短く、自分のペースで働けるため、社会復帰の助けになります。
また、色々な仕事を試すと、自分が何に興味があるのか、何が得意なのかを見つけやすくもなるのも特徴です。
単発バイトなら、毎回別の仕事を選べるので、同じことを長期間続けるのが苦手なニートの人にも向いています。
ニートにおすすめの5つの単発バイト
ニートの人に向いていて、始めやすい単発バイトを5つ紹介します。
専門的な技能や経験を必要とせず、自分のペースで取り組めるものばかりです。
Webライター
Webライターとは、インターネット上で読まれる記事やコンテンツを作成する仕事です。
自分の知識や興味をいかして記事を書けるため、ニートの人にもおすすめです。
僕もWebライターをやっていますが、Webライターには多くのメリットがあります。
まずは自宅で作業ができ、時間を自由に調整できる点です。これにより、無理なく働けます。
また、Webライターで磨かれたライティングスキルは、将来的にさまざまな職種で活用できます。
しかし、独学で技術を習得する必要がある点がデメリットです。
それに、書くテクニックやSEO対策など、初めての方には難しい面もあります。それだけでなく、収入が安定しない点もデメリットといえます。
初めてのうちは、一定の報酬を得るまでに時間がかかることもあるため、こうした点を考慮しながら自分に合った仕事か判断してください。
文字起こし
文字起こしとは、音声データをテキスト形式に変換する仕事です。具体的には、録音や動画の内容を文字に起こす作業を指します。
短期間で基本的なスキルを身につけられるため、ニートの人にも向いています。
文字起こしのメリットは数多くあります。何より自宅に居ながら自分のペースで仕事を進められることです。
これは自分の生活リズムを崩さずに働けることにつながります。
また、Webライターと同じように、身に付けたタイピングスキルは、将来的に他のオフィスワークでもいかせます。
しかし、デメリットもあります。まず専門的な知識や技術が必要な案件があることです。
例えば、医療や法律の専門用語の理解が必要な場合です。そして、集中力や忍耐力も求められます。
聞き取りづらい音声を何度も聞き直し、正確に文字に起こす作業は精神的な負担となる恐れがあります。
これらを踏まえて、自分に合っているかを考えることが重要です。
データ入力
データ入力とは、書類やデータから情報を抜き出して、データベースや表計算ソフトに入力する仕事です。
パソコンがあれば、自宅でも働けます。仕事の内容は単純なため、初心者でも始めやすいといえます。
データ入力のメリットは、パソコンの基本的な操作ができれば誰でも始められることです。
高度なスキルは求められません。
自分のペースで仕事ができるので、無理なく働ける点も良いところです。
一方、デメリットもあります。まず、単調な作業になりがちなことです。同じような作業を続けるので、飽きやすいニートの人には難しいかもしれません。
さらに、作業ミスがあると直すのが大変な場合もあります。
これらの点を頭に入れて、データ入力が自分に向いているか考えてみましょう。
ポスティング
ポスティングとは、チラシやDM(ダイレクトメール)をポストに投函する仕事です。お店や企業から依頼されて、決められた地域に情報を配ることが主な内容です。
メリットには、比較的簡単に始められて、時間に融通が利く点が挙げられます。
歩きながら働くので、運動不足解消にもつながります。
とはいえ、天候に左右されるのが大きなデメリットです。雨や雪の日は働きづらいですし、夏場は熱中症に注意が必要です。
さらに、近所の人から迷惑がられる恐れがあるため、配布場所や時間帯にも注意しなければなりません。
ポスティングの仕事に興味があるニートの人は、アルバイト情報サイトや求人情報誌などで探してみてください。
モニター
モニターとは、新商品のお試しや、お店の体験利用などを行い、その感想や評価を報告する仕事です。
企業が商品やサービスを改善するために、消費者の意見を集めるための手段として用いられます。
モニターのメリットは、自分の意見が商品やサービスの改善に役立つことです。
また、新商品を先行して試せたり、報酬として商品や割引券をもらえたりすることもあります。
しかし、商品に対する評価を詳しく記載する必要があるため、文章を書くのが苦手な人には大変かもしれません。
期限内に感想を提出しなければならないので、時間管理能力も求められます。
「モニターが良いな」と思うニートの人は、以上のことを判断材料にしてみてください。
まとめ
日雇い派遣は一部の例外を除き、原則禁止となっています。
しかし、単発バイトなら可能です。単発バイトには、自分のペースでできる仕事が多くあります。例えば、Webライターや文字起こし、データ入力などです。
これらの仕事は自宅でできるものも多く、一歩ずつ働き方を模索できるので、ニートの人にはぴったりかもしれません。